世界的にはもちろん、日本でも人気が高い投資家のジム・ロジャーズ氏。
投資家の世界では、伝説的な企業として知られる「クォンタム・ファンド」をジョージ・ソロス氏と共同で創立し、約4200%のリターン率を叩き出しました。
若い頃から勤勉だったジム・ロジャーズ氏。
彼の投資キャリアは、ウォール街の見習いアナリストとして働き始め、投資家の道を歩みます。
お金を稼ぐ行為があまりにも楽しく、「毎日働いていたい」と語った程に、投資の世界に没頭しました。
ウォール街で働いた後は、個人投資家として独立し、世界中を旅しました。
「冒険投資家」としても知られています。
そんなジム・ロジャー氏の経歴や投資手法を紹介します。
ジム・ロジャーズ氏の生い立ち
文明観と歴史観を身につける
ジム・ロジャーズ氏は、化学工場を経営する父と専業主婦の母の元に生まれました。
子供の頃から努力家で勤勉だったそうです。
学生時代は歴史を学び、「お金を生む文明観・歴史観」を身につけました。
大学は、名門イェール大学へ進み、歴史学士号を取得して卒業します。
そして、ドミニク&ドミニク社に入り、株や証券の分野で働きました。
1966年には、イギリスのオックスフォード大学に留学し、哲学・政治・経済の2度目の学士号を取得しました。
後に「過去の歴史を知った事で、日本の高度経済成長期などの収益性にも気付く事ができた」とも語っています。
大学での学びは、投資家としての成功する源泉にもなっていたことが分かります。
伝説の投資家へ
オックスフォード大学の修士課程が終了した後、アメリカ軍の兵役を勤めます。
その後、投資銀行のアーンホールドSブライローダーに加わりました。
ここから、ジム・ロジャーズ氏は伝説の投資家としての階段を登っていく事となります。
投資界の大物として、広く知られている「ジョージ・ソロス氏」という人物がいます。
天才的な投資家で「イングランド銀行を潰した男」という、とてつもない異名を持っています。
そんなソロス氏は、ジム・ロジャーズ氏の投資センスを見抜き、1973年に2人はクワンタムファンドを設立します。
1970年から10年間で、ポートフォリオは「4200%増加」という、とてつもない実績を残します。
1980年にジム・ロジャーズはウォール街からの引退を決意します。
冒険投資家?
ジム・ロジャーズは投資家として引退したわけではありません。
「冒険投資家 ジムロージャース」として知られるようになります。
引退後の30代後半には、オートバイで世界中を旅行しました。
1999年から2002年には、メルセゼスのカスタムカーで世界中を旅行します。
オートバイ・車を使って、投資先を自分の足で見にいくことで、経済や社会への洞察を深めました。
ちなみに、世界の6大陸を全てオートバイで走破した事から「冒険投資家」として、ギネスに認定もされています。
新興国への投資
ジム・ロジャー氏は自分の目と足で様々な国を見て、新興国の成長を確信します。
そして、新興国のマーケットの株式投資を行いました。
1998年には、ロジャーズ国際商品指数を設立します。
2007年には、シンガポールへ移住し、中国を中心にアジアへの投資を行いました。
テレビなどメディアへの露出も多く、精力的な活動を続けています。
ジム・ロジャーズ氏の投資スタイルとは
ここからは、ジム・ロジャーズ 氏の投資手法とその結果について紹介していきます。
徹底した分析
ジム・ロジャーズの投資手法の根底にあるのは「徹底した世界の動向分析」です。
例えば、「アメリカの大統領が変わる」「北朝鮮がミサイルを発射した」などの世界情勢を調査します。
そして、各国の金融政策や、社会のトレンドまでも分析します。
世界情勢、各国の政策、トレンドの分析には、とてつもない情報量を処理する必要があります。
彼は、それらを全て分析し「需要」と「供給」の関係性を見抜きます。
そして、需要が多ければ「買い」、供給が多ければ「売り」で投資するのが、ジム・ロジャーズ氏の根本的な投資手法です。
ジム・ロジャーズ氏は「順張り」もしますが、「逆張り」するのも、彼の投資手法の一つです。
認識のギャップに気付く
ジム・ロジャース氏は、徹底した分析によって、認識にギャップのあるものを見つけます。
例えば、本来は価値があるのにもかかわらず、何故か低価格となっている株式に投資をする方法があります。
世間が本来の価値に気付いて、買い始めると、株価が上昇します。
そうして、価格が上昇してきたタイミングで売却し、利益を得ることも得意としています。
買わないことも大切
ジム・ロジャーズ氏は、「徹底した世界の動向分析」によって、投資をしています。
ですが、徹底分析をした結果、投資対象が見つからないこともあります。
そういうときは、「無理に投資を行う必要は無い」とも述べています。
そして、投資対象が見つからなければ分析を続けます。
「お金を貯めて準備を怠らないことが大切」とも述べています。
利益を得る為には、「待つこと」も手法の一つと言えるでしょう。
自分が調べて判断することが大事
ジム・ロジャース氏は「自分で調べた会社の株式を購入しなさい」とも述べています。
投資本やアナリストなどが「この株は期待できる」と、「推奨株」を上げることがあります。
しかし、それを見て投資するのではなく、「自分が調べて判断をした株を購入すべし」とも語っています。
著名な投資家であるウォーレン・バフェット氏も、同様の意味のことを述べています。
他人の意見は参考にするには良いでしょうが、投資判断は他人に委ねてはいけないということです。
臨機応変に対応
一般的な投資の手法としてあげられるのが「バイ・アンド・ホールド」です。
「バイ・アンド・ホールド」とは「購入したらその株を保有し続ける」ことです。
しかし、ジム・ロジャーズ氏の手法は、それとは全く正反対です。
最初はロング(買い)で株を保有したとしても、その後の情勢に合わせて、ショート(売り)も行い、両建てでポジションを取って、利益を上げる手法を使っています。
両建ては難易度が高い手法ではありますが、世界情勢を徹底的に分析し、深い洞察があるジム・ロジャーズ氏ならではの手法と言えるかもしれません。
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ジム・ロジャーズ氏の投資の格言
多くの成功を成し遂げてきたジム・ロジャーズ氏の格言を紹介します。
.こういう世の中になって欲しいと思い投資する事はできない。
あるがままの世の中にしか投資できない。何が起こったかだ。何が起こったかを知らなければ、これから何が起こるかはわからない。
チャートはそこに過去に大相場があったことを教えてくれる。
チャートは事実を示してくれるが、それがすべてだ。
出典:ジャック·D シュワッガー 「マーケットの魔術師」私が群衆から外れるたびに、大奥のお金を稼いだ。
アクションから離れてさまようことは、新しいアクションを見つける方法である。まず、逆に行くべきかどうか見極めるためにヒステリーを探す。
そして、情勢を完全に把握できるまで逆の行動をとってはならない。
また、世界は常に変化しているということを忘れてはならない。
出典:ジャック·D シュワッガー 「マーケットの魔術師」
ジム・ロジャーズ氏を詳しく知る方法
ジム・ロジャーズ氏について、更に深く知るための書籍や投資学校を紹介します。
書籍:冒険投資家ジム・ロジャーズ世界大発見
116ヵ国・24万キロにわたる、戦乱や砂漠、ジャングル等の旅の記録が記されています。
彼の考え方、洞察力を知ることができます。
オンライン投資学校
「給料以外で収入を増やして人生を豊かにしたい方必見」の投資学校です。
投資学校の運営母体 Global Finalcial Scoolを通して、ム・ロジャーズ氏や、サラリーマンで億り人となった堀哲也氏、ウォーレン・バフェット氏の一番弟子であるメアリー・バフェット氏などの知恵が凝縮されています。
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まとめ
ジム・ロジャーズ氏は、投資によって、とてつもない金額を稼ぎ、運用してきた人物です。
その投資手法には、一般人にとって驚くような方法を使っていると思われがちですが、根底にあるのが徹底的な分析です。
これは、とても泥臭く時間がかかる手法だと言えます。
色々な投資の情報は、今やインターネットを調べれば手に入れられます。
しかし、投資での成功の秘訣は、圧倒的な調査力なのかもしれません。
参考資料
- ジム・ロジャーズ『世界的な大富豪が人生で大切にしてきたこと60』 プレジデント社
- ジム・ロジャーズ『冒険投資家ジム・ロジャーズ世界大発見』
- SPACE AGENT『冒険投資家ジム・ロジャーズから学ぶ「着実な投資」』
https://www.spaceagent.co.jp/archives/808 - 岩田太郎『「大富豪物語」ジム・ロジャーズはこうしてお金持ちになった』 ZUU ONLINE
https://zuuonline.com/archives/189512