竹田和平という人物をご存知でしょうか?
実業家や作家でもありますが、個人投資家としても大成功した人物です。
「竹田和平の人生訓」という本はベストセラーになり、書店で書籍を見かけた事がある方も多いかもしれません。
竹田和平氏は、個人投資家として上場企業100社以上もの大株主になりました。
そして、その所有株式の時価総額は100億円以上にもなりました。
その実績から「日本一の個人投資家」と呼ばれたこともあります。
それ以外にも
・タマゴボーロを大ヒット商品にする
・和製ウォーレンバフェットと呼ばれる
・日本初の総合レジャーセンターを設立
など、投資の世界に限らず、様々な分野で活躍しました。
「和製ウォーレンバフェット」とも呼ばれ、たくさんの投資に関する名言や手法をこの世に残しました。
本記事では、竹田和平氏その人に焦点を当て、投資に関わる名言から略歴、竹田和平の投資手法について紹介していきます。
竹田和平氏の略歴
タマゴボーロの生産
1933年、竹田和平氏は愛知県名古屋市で誕生しました。
少年時代には農業を体験し、1952年に「竹田製菓」を父と共に設立します。
主な事業内容は「タマゴボーロ」の大量生産でした。
一度は見た事がある、もしくは実際に食べた事がある方も多いのではないでしょうか。
その後、1955年に北海道の札幌で独立します。
テーマパークの設立
1970年には日本初のレジャーセンター「わくわくセンター」を作ります。
1986年には愛知県の犬山市にテーマパーク「お菓子の城」を開設しました。
その後も、1987年に「純金歴史人物館」を作るなど、様々な面で精力的に活動を行っていました。
和製バフェット
このように事業家としての顔を持つ一方、「日本の和製バフェット」という異名を持っていました。
それもそのはず。
竹田和平氏は、100社以上の上場企業に投資し、トレーダーの資産ランキングでもトップに躍り出ました。
保有していた株式は、時価総額で100億円、配当金も1億円を超えていたとまでいわれます。
保有していた株式は「インターニックス」「高千穂交易」「SPK」などが挙げられます。
それ以外にも、多くの株式を保有していました。
大投資家への道
竹田和平氏は、元々は大企業の株式を中心に購入していました。
しかし、株式を保有していた大企業が倒産した影響から、中小企業の株も合わせて購入するようになります。
このシフトチェンジによって、竹田和平は一気に大投資家への階段を登っていきます。
成功を重ねることで、さらに良い循環になります。
竹田氏の目利きで選ばれた中小企業の株価は軒並み上昇。
その結果、資産を一気に増やすことにも繋がりました。
晩年には、日本の国家財政を黒字にするため、経営者・投資家が共に学び合う活動を始めます。
最後まで、経済分野の第一線で活躍していました。
竹田和平氏の投資手法と実績
竹田和平氏が投資先を選ぶ際には、どのような判断基準で株式を購入していたのでしょうか。
ここでは、その投資手法と結果について紹介していきます。
割安な株式
竹田氏の投資手法の根幹としては、「割安銘柄」に対して投資するスタイルでした。
PERとPBRから、割安かどうかを判断して投資することが多かったようです。
PERとPBRは、どちらも投資家の間では普及してきた指標の2つです。
竹田氏は、まず、PERが業界平均よりも低い会社を、投資の判断基準としていたようです。
「PERは15倍以下が割安」といわれる時代もありました。
しかし、竹田氏は「業界内」の平均から見て割安かどうか、で判断していました。
一方で、PBRは1倍以下が投資の判断基準とされています。
自己資本率が高い企業
割安な銘柄である事に加え、自己資本率が高い企業へも投資をしていました。
その理由としては、「自己資本率が高い企業であれば、新規事業などの新しい事にチャレンジができること」が理由です。
逆に、自己資本率が低いと、新たな事業にチャレンジする余裕が無いケースが多く、成長に繋がりません。
企業が成長性について、企業がチャレンジできるかどうかという着眼点が重要であることがわかります。
四季報が中心
これは驚くべき事ですが、竹田和平氏が株式へ投資をする際に、参考としていた情報は「四季報」だけといわれています。
現在では、会社の情報は、様々なメディアで書き立てられていますが、竹田氏は四季報一本。
理由としては、「情報が多すぎると迷ってしまうこと」、また、「伝統のある四季報スタッフが集めた情報を信頼するだけで十分」という考えを持っています。
もちろん投資をする為に最低限情報は必要です。
時代が変わって、四季報の品質も変わり、現在では四季報一本だけでは難しいかもしれません。
ですが、あまりにも多くの情報を取り入れてしまうと、混乱して、投資判断も狂ってしまします。
必要な情報を厳選して取り入れることが重要であることがわかります。。
過去の売上高の伸び率
竹田氏は売上の伸び率が高い企業に投資をしていました。
「売り上げが伸びている」=「成長率」とも考えていました。
利益も大事ですが、売上が伸び悩んでいれば、利益を上げるにも限界があります。
それに加え、利益の伸びも上昇すれば、自ずと投資家からの期待も集まります。
そのため、竹田氏は売上が上がることは、結果として、株価の上昇にも繋がると考えていました。
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投資の格言
竹田和平氏の投資手法にも通じる投資の格言を紹介します。
値上がりを期待して株を買ってはいけません。値上がりしそうだと感じる株は、買ってはダメなのです。
なぜなら値上がりしそうに思える株は、値下がりする株だからです。
出典:日本一の大投資家・竹田和平が語る旦那的投資哲学 花のタネは真夏に播くな株でも投資でも事業でも同じことですが、誰かの言うことを聞いて、たまたま成功してしまったら、それこそ大きな不幸なんです。
次は必ず失敗するからです。では、どんな会社を選ぶのが良いかということになりますが、僕は、会社の大株主欄に個人投資家の名前が多くあるような会社の方が良いように思います。
そういう会社は、個人投資家をきちんと優遇してくれる会社だと思えるからです。
出典:日本一の大投資家・竹田和平が語る旦那的投資哲学 花のタネは真夏に播くなたとえば、その会社が大きいからとか、流行っているからという理由で投資をするのではなく、その会社が得意なこと、好きなことで人を喜ばせよう、世の中を幸せにしよう、人の役に立とうという気持ちが見える企業を応援する気持ちで投資をすることに決めている。
出典:竹田和平「花咲かじいさんが教える「人」と「お金」に愛される特別授業」
竹田和平氏を詳しく知る方法
竹田和平氏について更に深く知るための書籍を紹介します。
日本一の大投資家・竹田和平が語る旦那的投資哲学 花のタネは真夏に播くな
多くの竹中氏のインタビューが収められている書籍です。
第三者の視点でまとめられているので、わかりやすい内容に仕上がっています。
竹中氏の投資の神髄を知ることができます。
花咲かじいさんが教える「人」と「お金」に愛される特別授業
竹中氏が自ら記した著作です。
ここでは、「人に愛され、一生お金に困らず、心豊かに生きていくための秘訣」について述べられています。
投資で成功してきた人物が、どのような考えを持って生きていたのか、その哲学を知ることができます。
まとめ
竹田和平氏は、個人投資家としても有名なことから、一風変わった投資をしているのかと思いきや、むしろ、とてもシンプルな手法でした。
割安な銘柄を選ぶことや、無駄な情報をできる限り排除していたことが分かります。
現在では、会社の情報は、インターネットで探せば、膨大な情報が溢れています。
一方で、重要な情報を上手く取捨選択することが、投資で成功するために重要かもしれません。
参考資料
- 竹田和平『花咲かじいさんが教える「人」と「お金」に愛される特別授業』
- 水澤潤『日本一の大投資家・竹田和平が語る旦那的投資哲学』
- 智徳志士の会 『竹田和平の人生訓』
https://chitokushishinokai.or.jp/book/ - おとなの株ラウンジ『竹田和平、資産300億円で日本一の投資家に見るコロナ相場のヒント』
https://kabu-lounge.com/column/takeda-wahei/ - 山田健彦『「投資の神様」竹田和平とバフェットに共通する資産運用の黄金ルール』
https://www.mag2.com/p/money/29986